
「合成酢」は食酢に分類されています。醸造酢以外のものをいうのですが、農林水産省が定めた「食酢品質表示基準」では、「氷酢酸または酢酸の希釈液に、砂糖類、酸味料、調味料、食塩等を加えた液体調味料であって、かつ不揮発酸、全糖または全窒素の含有率が、それぞれ1.0%、10.0%または0.2%未満のもの。氷酢酸若しくは酢酸の希釈液に醸造酢を混合したもの」と掲げられています。
「醸造酢」は、酢酸や有機酸、アミノ酸を多く含んでいるためまろやかで深みのある味になり健康にも良いのですが、合成酢はアミノ酸の含有種類が少ない上に、人口甘味料や食品添加物などで味をごまかしています。
原料も安価で製法も希釈と調合という簡単な方法で出来るため、以前は大量生産され世に多く出回っていました。それは日本だけに留まらず、世界中に広がり市場が混乱したため、明確な規制を設ける必要が出てきました。日本では1979年にJAS規格が制定され、醸造酢と合成酢の商品への表示が義務付けられましたが、世界各国でも同じような規則が設けられました。
興味深い例として、イギリスでは合成酢の表示を非発酵性食酢(non-brewed-vinegar)とすら表示出来ないといいます。合成酢にはvinegar(酢)という文字を一切使ってはいけないのだそうです。
このように、今では商品のラベルを見れば誰でもその区別が分かりますし、以前に比べると合成酢が各家庭で使用されることはほとんど無くなりました。